匠乃トランク革ハードトランク匠の技術

宮内庁御用職人謹製革鞄、『匠の革トランク』の紹介とオリジナルトランクを別注でお仕立てするサイト

世界で一番の品質!
完全別注H氏（貿易会社勤務）のこだわり旅行トランク。

このトランクは、岐阜で青果輸入会社に勤めるH氏の別注トランクです。
H氏は青果の買付けのため度々海外へ出向かれ、その間の2～３日だけ
小旅行へ行く場合があり、その時、『大きな荷物をそのままに、２～３
日用のトランクで移動したい』と言うことでサイズ・仕様を決めて行き
ました。
当社オフィスが神戸にあり、仕様の打合せのため、岐阜より2度も新幹
線でご来社頂いた程、熱心にお取組み頂きました。有難う御座います。
では、このH型トランクのすばらしさについて紹介させて頂きます。

本体：桐枠/ヌメ革捲きトランク　W500×T350×D180
付属：着脱式ショルダーストラップ付き（サイズ調整出来るようにし、
　　　ベルト本体はコットンテープ、最長時1200mmトランク本体との
　　　着脱部は皮革材折返しギボシ止め）
外部仕様：角補強、白ステッチ、表クッション
鍵　：Amiet Z-6610
内装：内部コットンツイル無地張り

仕様の打合せで、最も時間をさいたのはポケットと中仕切の意匠でした。
普段持ち歩くノートのサイズ・名刺の量・その他使いやすいように
ポケットの形状とサイズを決め、中敷は使用時と不使用時の状態と留め
金具が表に出ないような仕様で検討しました。

鍵は、市販の鍵で丈夫なスイス製のamietの物を使用。ショルダースト
ラップの留め具は、構造上本体上部へ。また、外部のステッチは白で
上品さを出しています。把手のサイズは、H氏の手の大きさで持ちやす
いサイズに調整してあります。
本体に白ヌメ革を使用しているため、日焼け等の経年変化が楽しみです。
一年一年と違った表情を見せ、持ち主と共に成長してゆく事でしょう。

H氏からの手紙：オーストラリアへの旅行から戻られてメールを頂きました。

お久しぶりです、使い心地は良いです。
先週は、オーストラリアへ行ってきました。一つ気がかりなのは、
小雨に降られてバックにチョッとしたシミが出来たことでしょうか？
このシミもいずれは味になっていくものと思っています。
改善点としては、中敷を持ち上げたときに金具に引っ掛かってしま
う事ぐらいであとは満足しています。

旅行中のエピソードとしては、イギリス系の移民夫婦(65歳位)のお爺
ちゃんに国内線のトランジットで立ち寄ったカフェテリアでアイスラテ
を飲んでいたら、鞄が気になったらしく、一緒にコーヒーをすすりなが
ら話が弾んだ事でしょう。
昔同じ様な鞄を手に世界中を旅したとの事で、後に分かった事ですが
その老人は、一代で財を築いた有名なトレーダ（貿易商人)でした。
というのも偶然にもミルドゥアのホテルが一緒で、チェックアウトの際
も支配人が挨拶に降りてきた。イギリスの紳士だったのも納得がいくで
しょう。
この鞄のおかげで、おいしい夕食をご馳走になりました。
有難うございます。
　（全文）

こちらこそ有難う御座います。これからも良き旅の友として御一緒下さい。
それにしても、鞄の話で夕食まで御馳走に
なれたなんて感激です。これからもご活躍お祈りしております。（カドタ）

ショルダーストラップを取付けるD型金具は、
未使用時はフラップで隠されています。　　　

左上：幾重にも革を重ねたグリップ。
使い込む程にてに馴染みます。
右上：マチ付きの大きなポケットに、同じくマチ
付きの中ポケットと片側だけマチを付けたレター
ポケット、右下の革はカードや名刺のポケット。
左下：角にあてられた革は手縫いで縫付けられて
います。折返し部分は切れ目をいれて重ねられて
います。

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