宮内庁御用職人謹製革鞄、『匠の革トランク』Paris Collectionを飾った鞄
Julien David
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2014年11月11日、ウェブサイトをご覧になり「アタッシュケースを作ってほしい」との連絡を頂きました。 通常、新しいモデルの開発ではデザイン決定まで数ヶ月、デザインが決まり本受注後約90日の時間を頂いています。それがデザインも決まらないうちから納期約1ヶ月半! さて、どのようにして無事にコレクション参加できたのでしょうか・・・ まず、どれくらいの価格を希望されているのか、どれくらいの発注量があるのかなどヒアリングしながらそれに見合うデザインの提案をしました。同時に、工場と連携してどのような作り(構造や素材)なら短時間で効率よく作ることが出来るかの相談をし、納期含めてクライアントの希望に近づけられるようすりあわせていきました。 11月21日、初回見積。納期は1月10日で。そこに追加でアルミ素材の希望があり、再見積りとアルミサンプルの取寄せ。 11月26日、ほぼ仕様が決定し、再見積り送付。 実はここからが大変で、使用する錠前の選定とそこに入れるレーザー刻印の調整、デザインの微調整など、最初の問合せから受注までに40通のメールのやり取りがありましたが、受注後から1月10日の納品までに68通のメールでの確認のやり取りがありました。 完成したのがすぐ上と下のアタッシュケースで、2015S/Sのメンズモデルとしてパリコレクションに参加させていただきました。 一番上に載せている写真のものは、メンズのすぐ後に行なわれたレディースのコレクションで、こちらはメンズが一段落したあと、2015年2月の初めに依頼があり、メンズの小型化で対応したため2月終わりのパリコレクションへ間に合わせたものです。 実際には、レディースの方が注文が集まり、この後、6月納期で量産品の生産と、7月のA/Wコレクションに合わせた皮革を貼ったモデルのサンプル作成、その後の量産と繋がっていきました。 コレクションは流行ものなので同じ企画が長続きするものではないのですが、2014年11月から約10ヶ月、縁の下でパリコレクションの一部に携われたことは、色々と勉強になることがありました。 |
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