宮内庁御用職人謹製革鞄、『匠の革トランク』YOSHINO様別注オーダー
美しいフォルム |
気に入って長いこと使っていたドイツ製トランク。擦れて革もボロボロになり把手もいつ壊れるかわからない。同じものを探したがもう輸入元にもない。 以上のご依頼で、横浜からお越しいただきました。 横から見るとAの型、つまり底が広がった変形です。 早速に職人さんと打合せをして、強度を確保しながら柔軟性を持った仕様が完成しました。 上のフタ内部は、左にある横から写したものの右半分。薄い方のパーツを内側から写したものです。額部分は桐枠で外側に張られた革の内部には柔軟性のある補強材が貼られています。額には中央がくりぬかれた板がはられており本体の強度を高めます。 この状態から外装を仕上げ、金具付け〜内装と進み約2週間で完成しました。 本体サイズ:440W-340H-(70〜100)D 外寸基準 この鞄が完成まで、先代の鞄が持ちこたえるか?とギリギリの感じでしたが、なんとか無事に引き継ぎ出来たと思います。 |
|
|
2012年6月 修理日記
|
|
「3年前に鞄を作ってもらったのですが、鍵のバネが飛んでしまい、近所の鞄修理に出したら、同じサイズの鍵が入手出来なくて口がきちんと締まらなくなってしまった」ということで、修理のご依頼がありました。 匠乃トランクではアタッシュケースにamiet Z-6610という鍵を使っていますが、実はこれが生産中止になってしまい、現在は工場で千個単位で別注で作ってもらっているのでした。 サイズの合わない鍵(パチンと跳ね上がる部分)を付けると鞄の口が閉まらなくなるのは当然です。早速に送り返して頂き、追加でフタ内側のポケットに留めホックの取付けのご依頼もありお作りしました。この鞄は、底からトップにかけてタワー状に細くなっているため、テーブルなどに置いて蓋を開くと、ポケットの中身が鞄の中にこぼれ落ちることがある、ということで、ポケット留め設置です。 では、作業内容をご覧下さい。 通常、ポケットを留めるペロは、ポケット本体の裏から出てくるような感じで、 こちらは取替えた鍵(上から下がっている部分のみ) ついでに把手の革の割れている部分を修理(これはサービス) 完成。使い込まれていい風合いになっております。 匠乃トランクで作られた物は、仕様書も残っており内部の構造も分るので、 これからますます活躍すること、楽しみにしています。 |
|
Copyright 2012 Takumino CO.,LTD. |